TFZ SERIES 5 レビュー ダイナミック型イヤホンの良さを実感できる一本
久しぶりにイヤホンを購入、以前から気になっていた一本ですが購入後しばらく使ってみた感想を書いていきます。
TFZ SERIES 5
今回購入したのは中国のメーカー、TFZのSERIES 5です。ちなみにTFZは以前のTTPODにあたるのだとか。すでに日本でもeイヤホン等で正規取扱いが始まっていますが今回もAliExpressのHCKさんから購入しました。
記事執筆時点で$82と日本国内での販売価格(約1.2万円)よりかなり安いのですが、このイヤホンのHCKでのTwitterのフォロワー向け価格はかなり衝撃的です。それ故表には出せない価格となっているため気になる方はHCKにDMで聞いていただければと思います。私(@ha1le)にTwitterのDMで聞いていただいても大丈夫ですよ。
※2017/8/9 追記
現在はHCKさんでのSERIES5の取り扱いは終了しています。
※追記終
パッケージ・外観
冒頭の立派な箱を開封してまず気づくのが紙類の多さ。左下のいい感じの男性が写っているモノは冊子になっています。
開いた中には怪しげな日本語での記述もびっしりと。注意書きだけでなくラインナップ紹介が行われていたりとなかなか面白いです。
S・M・Lサイズに加えてダブルフランジとフォームタイプのイヤーピースが付属。他にもイヤーフックやケーブルクリップも付属していたりとなかなか豪華ですね。
レザー調の素材でできたポーチも内側が起毛処理されていたりとレベルが高く感じます。
本体はパッと手にすると大きく感じますが見た目以上に軽く装着感も良好です。 装着感の良さはかなり私自身も気に入っているポイント。フェイスプレートはヘアライン仕上げでとてもかっこいいですね。いかにもリケーブルできそうな見た目ですがリケーブルは不可能です。
本体にメーカーのURLが記されているイヤホンもかなり珍しい気がします 笑 筐体の裏側はマットな素材となっているため耳に入れた時のひんやり感がなく嬉しいですね。
銀メッキ銅線が採用されているというケーブル。分岐から先のイヤホン本体側はチューブが巻かれています。編み込みも丁寧で比較的絡みにくくいいケーブルですね。
プラグはL字型とストレート型の中間のようなデザイン。ケーブルへの負担も少なくいいなとは思うのですが、赤字で大きく書かれたTFZの刻印は正直微妙です。
各種スペック。ドライバーはダイナミック型1発です。
肝心の音
※試聴環境はONKYO DP-X1直挿し、各種イコライザー系はOFF、主にアニソンを聞く一個人の感想です※
私はエージングに関しては全肯定派なのですが、今回のSERIES 5は先ほどの冊子にも記述があるようにメーカーもエージングを推奨しているようです。普通スタイルの音楽かどうかは分かりませんが私もスマートフォンに繋いで約300時間ほど鳴らしっぱなしにしました。
当初、箱出し直後の段階でも低域が多めながらかなりいい音だったためエージングは要らないかもしれないな、とは思ったのですが鳴らし込みを続けているうちに低域がかなり落ち着き、200時間を超えるあたりからは中高域も良く伸びるようになり現状では期待以上の音を鳴らしてくれています。
その上で「低域がしっかりしたドンシャリホン」というのが現在の印象です。「しっかりした」とあえて抽象的な表現にしたのは、比較的低域の量感を感じるにもかかわらず土台としての役割を果たしているなと感じたため。つまり、中高域をマスキングすることなく、それでいてベースやバスドラムの音を迫力を殺さずに伝えてくれます。
また、低域が主体のイヤホンながら中高域も綺麗に伸び、自然に鳴らしてくれるのはダイナミック型イヤホンの美点ですね。さすがにIE800のような高級ダイナミック型機やBA機と比較すると劣りますが価格を考えると解像度も高いと思います。中高域の金属的な響きも少なく聞き疲れしないため本当に優等生といった印象です。
私のようにアニソンをメインで聴く方はもちろん、ポップスや骨太さを生かしてロックを聴く方も気に入るかもしれません。
まとめ
以前から気になっており、eイヤホンで試聴したうえでHCKで注文するという不思議なルートでやってきたこのTFZ SERIES 5。現時点では非常に満足できる一本だなと思っています。私自身、IE800の購入以降見事にダイナミック型イヤホンの虜となってしまったのですが、このSERIES 5もダイナミック型イヤホンらしい骨太な低域と自然な中高域、それに素晴らしい装着感にすっかりお気に入りの一本となってしまいました。当初はIE800に次ぐサブ機として普段使いで活躍してもらおうと思っていましたが、現在では家でもIE800と並んで使うようになるほど気に入ってしまいました。
国内価格である1.2万円となるとRHA MA750やSIMGOT EM700といった優秀なダイナミック型イヤホンがライバルになると思いますが、それらとも十分対等に張り合えるだけの実力の持ち主だと思います。それを考えるとHCKの割引後の価格はいい意味で恐ろしい。中国本国ではTFZ SERIES 5sというバージョンアップ版も販売されており、そちらはSERIES 5とは音も異なるのだとか。機会があれば聴いてみたいですね。
かなりべた褒めしてしまった感がありますが、SERIES 5、買ってよかったです。
TFZ SERIES5【ダイナミック型イヤホン 銀メッキOFCケーブル採用モデル】 TFZ-SZ5
- 出版社/メーカー: Wisetech
- 発売日: 2016/10/21
- メディア: エレクトロニクス
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